はじめに
国語の入試問題で出題される本には共通点があります。それは
①作問しやすい作家であること。
指示語とその関係がはっきりしていたり、良い比喩表現が使われていたり、出題者側が問題を作りやすい作家は決まっています。
②新しい本であること
いくら良い本でも過去に他校が出題していれば使うことはできません。したがって比較的新しい本から出題される傾向があります。
③まとまった文字数であること
文字数が短かすぎたり、長すぎたりするものは出題できません。受験生に応じた適切な文字数である必要があります。以上の3点を踏まえて、最新のおすすめ本を紹介します。
1位
人口減少社会の未来学/ 内田樹
文明史的スケールの問題に挑む!
21世紀末、日本の人口が約半数になる⁉ この大きな変化に対して私たちは何をなすべきか。
人口減少社会の「不都合な真実」をえぐり出し、文明史的スケールの問題に挑む“生き残るため”の論考集。各ジャンルを代表する第一級の知性が贈る、新しい処方箋がここに。
2位
科学と社会へ望むこと / 池内了
科学技術社会と呼ばれる現代において、科学・技術は社会に福音をもたらすばかりではなく、大規模な事故や悲惨な事故の原因にもなっている。
コロナ禍にどう対応するか、日本学術会議の問題、原子力・AI(人工知能)などの科学技術とどう向き合うか……同時代の動きを科学の目線で見つめ、解決のヒントを探る。
次代の科学者たちに向けた講演録や雑学的エッセイも所収し、バラエティに富んだ一冊。
3位
死ねない時代の哲学/ 村上陽一郎
いま私たちは「なかなか死ねない時代」に生きている。
人類の歴史の中で、ひとり一人が死生観を持つことはなかった。
病気やけがによる不慮の死が身近だった時代、どのように死ぬのかを考えるのではなく、どう生きるかこそが問われていたのだ