「こころ / 夏目漱石」テスト予想問題
はじめに

夏目漱石「こころ」のテストの過去問や予想問題を紹介していきます。本文は解答に必要な部分のみ掲載していきます。「内容説明問題の解き方」を読んでおくと理解がスムーズです。テストまで時間がない人は答えだけ暗記するのもいいでしょう。

「小説の基本事項」に関する問題

問 この小説は1914年に新聞で連載されたものです。これは何時代ですか。

ヒント(タップすると出ます)
1967年(明治)〜、1911年(大正)〜、1988年(昭和)〜、1988年(平成)〜
答え(タップすると出ます)
明治時代。

問 この小説は登場人物である「私」が誰のことを思い出して書いたものですか。

答え(タップすると出ます)
先生

 先生は同郷の友人が困っているのを助けるため、自分が恋しているお嬢さんがいる下宿にその友人を住ませました。その友人の名前は何ですか。

答え(タップすると出ます)
K
「Kの告白」に関する問題

だから驚いたのです。彼の重々しい口から、彼のお嬢さんに対する切ない恋を打ち明けられた時の私を想像してみて下さい。私は彼の魔法棒のために一度に化石されたようなものです。口をもぐもぐさせる働きさえ、私にはなくなってしまったのです。
その時の私は恐ろしさの塊りといいましょうか、または苦しさの塊りといいましょうか、何しろ一つの塊りでした。石か鉄のように頭から足の先までが急に固くなったのです。呼吸をする弾力性さえ失われたくらいに堅くなったのです。

問:「私は彼の魔法棒のために一度に化石されたようなものです」とあるが、どういうことか説明しなさい。

ヒント(タップすると出ます)
「化石された」とは驚きのあまり何も考えられなくなったことのたとえです。そのようになったのはKがお嬢さんへ恋していることを打ち明けたからです。
答え(タップすると出ます)
Kからお嬢さんに対する恋心を打ち明けられ、何も考えられないほど驚いたということ。
「理想と現実」に関する問題

Kが理想と現実の間に彷徨してふらふらしているのを発見した私は、ただ一打ちで彼を倒すことができるだろうという点にばかり目をつけました。

問:「理想と現実」とあるが、それぞれどういうことか。

ヒント(タップすると出ます)
Kは「道のためには全ての欲望を犠牲にして精進一筋に生きること。」を目指していました。しかし、実際にはお嬢さんに恋をしてしまったのです。
答え(タップすると出ます)
理想=全てを犠牲にして精進一筋に生きること。現実=お嬢さんに恋をしてしまったこと。
「結婚の申し込み」に関する問題

私は突然「奥さん、御嬢(おじょう)さんを私に下さい」といいました。奥さんは私の予期してかかったほど驚ろいた様子も見せませんでしたが、それでも少時(しばらく)返事が出来なかったものと見えて、黙って私の顔を眺めていました。一度いい出した私は、いくら顔を見られても、それに頓着(とんじゃく)などはしていられません。「下さい、是非下さい」といいました。「私の妻として是非下さい」といいました。

問:「下さい、是非下さい」とあるが、このときの「私」の気持ちを答えよ。

ヒント(タップすると出ます)
「下さい」とはお嬢さんをください。つまり、結婚させてくださいという意味です。「頓着」とは「気にかけること」です。奥さんからどう思われるか気にならないくらい結婚したかったのです。
答え(タップすると出ます)
奥さんにどう思われても構わないほど、お嬢さんとの結婚を強く願う気持ち。
「Kの自殺」に関する問題

私はまたああしまったと思いました。もう取り返しがつかないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯をものすごく照らしました。そうして私はがたがたと震えだしたのです。

問:「そうして私はがたがたと震えだしたのです。」とあるが、このときの「私」の気持ちを答えなさい。

ヒント(タップすると出ます)
「がたがたと震える」とは恐怖におびえている表現です。それは自分のせい(お嬢さんを奪ったから)でKが死んだと考えたからです。また「黒い光〜照らしました」からこの先の人生が取り返しのつかないものになる予感を感じています。
答え(タップすると出ます)
自分のせいでKが死んでしまったので、自分の人生はこの先取り返しのつかないものになるのだという恐怖に震えている。
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